公開: 2023年4月20日
更新: 2023年4月20日
紙が中国で発明され、ヨーロッパに伝わるまで、ヨーロッパの社会で、文字で書かれた文書などを記録するために利用されていた媒体は、羊の皮を「なめし」て作った、羊皮紙と呼ばれる、紙のように薄く、軽い皮でした。とは言え、現在の紙とは、比較にならないくらい厚く、重く、高価な素材でした。その羊皮紙の上に、インクとペンで、手書きで書き写した書物は、結果として、とても高価なものでした。
ドイツで、グーテンベルクが活字印刷機を開発したとき、ヨーロッパには、既に、中国から製紙技術が伝わっていました。紙は、羊皮紙に比べると、大量に、安く、生産できるため、印刷物を安く生産できるようになりました。このことも、人類全体の知の水準を押し上げる要因になりました。